汚部屋を放置していると、食べ残した食品や飲み物、脱ぎ散らかした衣類、新聞や雑誌の紙類がエサとなって、害虫が異常繁殖してしまいます。
それらは多くの病原菌を持っている為、その内住人の体内に病原菌が入り、健康を害する非常に恐ろしい状態です。
そんな汚部屋に繁殖する害虫は、どんな種類の虫がいるのでしょうか。
発生する害虫の種類と実害
ゴキブリ
不快な害虫の代表格、ゴキブリは綺麗な部屋でも完全な駆除が難しい程繁殖力の強い害虫です。汚部屋は勿論大好物。水分・食べ残した食品類があれば、一気に大繁殖する恐れがあります。
ゴキブリは主に
- サルモネラ菌 ⇒ 食中毒
- 赤痢菌 ⇒ 赤痢
- チフス菌 ⇒ 腸チフス・パラチフス
- 大腸菌 ⇒ 尿路感染症・急性胃腸炎
- 小児麻痺病原体 ⇒ 小児麻痺
これらをカラダ中にまとって徘徊する為、ゴキブリが通るあらゆるところに雑菌を巻き散らかしていきます。
コバエ
コバエというのは所謂総称。ショウジョウバエやノミバエ、キノコバエなどがいます。体調2mm程度の地位さな体ながら、卵から成虫になるまで10日程度、一度に大量の卵を生む事から、見かけ初めからあっという間に大量発生します。
人体へ直接的な害を及ぼす可能性は低いと言われていますが、顔や体の周りを飛び回り、時に止まってきたりする為、不快この上ない害虫です。
薬局でコバエ取りが一つ400円程度で売っていますので、コバエに悩まされている方は是非設置しておきましょう。
イエバエ
コバエよりもやや大きく、体長は6~8mmほど。フンや堆肥、腐った食品などをエサにします。イエバエは幼虫の間、蛆の姿をしていて、非常に繁殖力も強い為、不快害虫・衛生害虫の両方の側面を持っています。
おもな病原菌はサルモネラ菌、赤痢菌、ポリオウィルスなどですが、病原性大腸菌O-157を媒介する事でも知られており、イエバエの大量発生は本当に危険です。
イエバエはコバエ取りでも効かない場合もあります。どの虫に有効な駆除用品なのか、購入前に確認してください。
チョウバエ
体長5mm程度で、羽根が広がっていて見た目は小さい蛾のようなハエです。お風呂や台所などの水回りによく見られます。
チョウバエはそれ自体が病原菌などを媒介することは稀ですが、恐ろしい実例として人体の粘膜部分(眼球や鼻腔など)に知らない間に産卵し、幼虫が人体に入り込んだなんてケースがあります。
症例としては少ないものの、汚部屋を放置しておけば寝ている間に体内へ・・・なんてことも。必ず駆除したい害虫です。
その他の害虫
- ダニ
- ノミ
- チャタテムシ
- ヒメマルカツオブシムシ
- コクゾウムシなど
目に見えない害虫も含め、汚部屋ではありとあらゆる害虫が大量発生する環境が整っています。
人体への悪影響・悪臭・汚臭・隣家への迷惑、など何一つ放置していて良い影響はありません。
殺虫剤は無意味!汚部屋で害虫を駆除するには?
ゴミ類が散らかり放題になっている汚部屋では、害虫を駆除するのにいきなり殺虫剤を使うのは無意味です。コバエ取りなどもあくまで一時しのぎにしかなりません。
ゴミがある状態で殺虫剤を散布すると
- 隠れていた害虫が逃げようと大量に出てきて地獄絵図に
- 大量に外へ逃げ出した場合、隣家へ大迷惑
- より奥へ逃げ込むだけで死なない
- そもそも繁殖ペースが速い為、一時的に減らしたところですぐ増える
といった問題があり、根本的な対処法にはなりません。やはり、ゴミその物を片付けるしかないのです。
もしまだ自力で片付ける気力があるという方は下記記事を参考にしてみて下さい。
汚部屋が一人で片付けられないなら業者を利用しよう
そもそも、汚部屋になってしまっている時点で、様々な事情から自力では片付けられない人も多いはず。
そういう方は、多少高いお金を払ってでも汚部屋の清掃業者に掃除を依頼しましょう。
害虫の元となるゴミの廃棄は勿論のこと、業者であれば害虫が発生する元となる箇所を徹底的に消毒・洗浄してくれる業者も存在します。
また、害虫駆除の薬品散布は、害虫を一網打尽にする為のプロの薬剤を使うので、薬局等で市販の殺虫剤を使うより確実に害虫を駆除できます。
汚部屋掃除業者選びにはご注意を
とは言え、清掃業者はどこでも良いという訳ではありません。そもそもこういった害虫駆除用の殺虫剤を使わないで物を出してオシマイ、という業者もいますし、中には困っている人につけこむような悪徳業者も存在します。
汚部屋からの脱出・そして害虫駆除の為には、やはり信頼できる業者にお願いすべきです。
汚部屋掃除の業者はどうやって選べば良いのか、実体験を元に下記ページでまとめていますので、是非とも参考にしてみて下さい。