いきなり部屋を片付けられなくなる・・・。普段通り片付けが出来る人にとってはそんなのただのサボリだろ、と思うかもしれませんが、実際のところは当人は周囲が思ってる以上に悩んでいるケースも多いのです。
2016年9月にはImgru上で汚部屋のビフォー・アフターをアップした、うつ病を患っていたスウェーデン人の女性が話題となりました。
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彼女は何とか自力でここまで掃除をし、それを公開したことで、同じように鬱で悩んでいた方から多くの共感と称賛を得ました。
ただ、彼女のようにすべての人が抜け出せるわけではありません。
目次
突然片付けが出来なくなる理由には精神的な問題や疾病がある
これまで片付けが出来ていたのに突然できなくなる、というのは環境の変化やそれに伴う疾病が伴っているケースが多いです。
環境の変化
例えば、これまで実家暮らしだった人が社会に出ると同時に一人暮らしを始めたりした際、これまでとは違う多くのストレスが本人の知らない内に積み重なっているケースがあります。
また、失恋などもメンタルのダメージが大きく、それをキッカケに鬱気味になったりする方も少なくありません。
管理人である私も実際、仕事が上手くいかなくなったことと失恋がキッカケで無気力状態に陥り、自宅が汚部屋化していきました。
原因は複合しているケースも多い
上記の精神的な変化以外でも、純粋に仕事が多忙すぎて片付ける時間が取れないということが複合することも少なくありません。
また社会的に目が届かない自分だけのスペースは、例え汚れていてもついつい「そのままでいいや」となりがちで、徐々にその環境に慣れていってしまうもの。
それらが負のスパイラルとなって、汚部屋化が進行していくのです。
病気の可能性も考えよう
また、仕事や恋愛のような突発的な物とは違い、生来もっている性格やADHD・アスペルガーなどの傾向がある場合もあります。
物事を後回しにしがちだったり、片付けを一度にやらないと気が済まなかったり、物を捨てられなかったり。
ADHDやアスペルガーは知的障害では無い為、一見普通の人と変わらないように見えますが、これらは立派な病気です。
ただ、症状は個人差が大きく、元々そういった性質を持っている方が何らかのキッカケで症状が重くなるケースもあります。
片付けられない症候群?まずはセルフチェックを
もしも自分が片付けられない人だと感じたら、下記のセルフチェックを行って見て下さい。
- ケアレスミスが多い
- 注意を持続できない
- 人と対面して話すのが苦手
- 話が飛んでしまう傾向がある
- ソワソワしてしまう
- 指示に従えない
- じっと人を待つことができない
- 早合点が多い
- 考えが飛躍する
- 掃除中に昔のアルバムが出てくるとついつい見入ってしまう
- 忘れ物が多い。財布を忘れて出掛けることもしばしば
- 自分が今、何をやっていたか分からなくなる
- 挙動不審だね、と友達に言われることがある
- しゃべり過ぎることがある
- やりたいことは今すぐやる!
一見、掃除や片付けとは無関係な項目もありますが、このセルフチェックで6個以上あてはまるようなら片付けられない症候群と言えるそうです。
※片付けられない症候群は、医学的な病名ではありません。
突然片付けられなくなったと感じたら・・・原因と対策
突然部屋を片付けられなくなったと感じたら、まずはその原因を突き止めることから始めましょう。
先ほどのセルフチェックでほとんどが該当すると感じたら、それはADHDなどの病気である可能性が高まります。
これらは元々の性質ですから、個人の気持ちだけで頑張ろうとしても無理なケースも多く、頑張ろうとすればするほど自分への負荷が高まってストレスになる悪循環に陥ってしまいます。
まずは自分のそういった特徴を悪いものだと考えず、あくまで個性と捉え、一つづつ対策をしていきましょう。
『片付けられない』から『片付けられる』になるには小さな一歩が大事
先のセルフチェックで『片付ける時は一気にやりたい』に該当する方に特に取って欲しい対策が、自分へ負荷をかけすぎない為に掃除は一日一個まで、という方法です。
例えば、『今日はゴミ出しをしたらOK』、『今日はリビングに散らかる洋服を片付けたらOK』『今日は飲みかけのペットボトルをゴミ箱に捨てるデー』といった形で、毎日一つだけ掃除をすることを習慣づけましょう。
また、習慣化する為にもお手元にあるスマホなどでアラームを毎晩セットしておき、自分に『掃除をする時間だ』と気づかせてあげるのも良い方法です。
物は増やさず捨てることを意識する
趣味の物や家具・家電など、いつかまた使うだろう、と眠ったままにしている物はありませんか?
それらは日々の買い物などでどんどん部屋に溜まっていき、汚部屋を作り上げる大きな一因です。そして、そうなってしまう大きな理由は捨てられないことです。
もし、これ以上部屋を汚したくない、と感じたら今すぐこれ以上部屋の物を増やさないことから始めましょう。
ペットボトルやコンビニ弁当一つも、部屋には持ち込まず外で捨ててから帰宅するのが効果的です。
また、趣味の物や洋服などはどうしても衝動買いしてしまうこともあるでしょう。それ自体は辞めなくてOKです。
ただ、ここで気を付けて欲しいのは、『買いたい物があるなら必ずその前に一つ捨てる』を意識して下さい。
こうすることで、部屋の中の物がこれ以上増えることはなく、汚れることもないのです。
どうしても自力では難しい場合は掃除専門の業者に頼むのも一つの手
ただ、そもそも片付けられなくなってしまった理由が仕事や恋愛の場合、自分の力だけではどうにもならない事も多いです。
仕事が多忙すぎるという方も同様でしょう。
原因は様々ですが、どうしても自分では対策できない、コツコツやれない、という方は、汚部屋脱出の為に掃除専門の業者に頼むのも一つの方法です。
上記のページでは、汚部屋を作り上げてしまった私が実際に汚部屋清掃の業者にお願いした実体験や、掃除業者にかかる費用・相場などをまとめていますので、是非とも参考にしてみて下さい。
また、下記では東京・神奈川・埼玉・千葉などで汚部屋清掃を行っている業者さんの一覧をまとめていますのでこちらもご参考にされて下さい。
まとめ
これまで片づけられていたのに・・・そう思えば思うほど、自分を責めることになり、散らかった部屋とそんな心境があなたのストレスを増幅させます。
一番まずいのはその状態のまま悶々としていることです。
汚部屋のままが本当に心地よいと思う人はいないはず。そうした中で暮らすことは、ストレスをため続けるだけでなく様々な害虫やハウスダスト、細菌の発生を促し、それによる健康への二次被害もある決して看過できない状況です。
『片付けられない』から『片付けられる』に戻れるよう、スウェーデンの女性のように是非とも一歩を踏み出して下さい。
彼女は何とか自力で片付け、それが共感と称賛を浴びることで鬱からの脱出という良いスパイラルに入ることができました。
汚部屋を脱出する方法は必ずあります。下記記事ではより詳しい片付け術をまとめていますので、是非とも参考になればと思います。